こんにちは。弁護士法人咲くやこの花法律事務所の弁護士西川暢春です。

社会保険労務士の先生方の中には、以下のような場面で、人事労務分野に精通した弁護士のサポートが必要と感じられた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

 

  • 就業規則の改訂
  • 法改正対応
  • ハラスメントトラブルの対応
  • メンタルヘルス不調者の復職判断
  • 問題社員対応
  • 退職者からの残業代請求についての対応
  • 団体交渉など

 

弁護士法人咲くやこの花法律事務所は、使用者側の弁護士がそろう法律事務所として、多くの事業者から、労働問題についてのご相談をお受けし、その円満解決に取り組んできました。また、その中で、多くの社会保険労務士の先生方と連携して対応してきました。

この記事では、筆者の経験も含め、社会保険労務士の先生方のための顧問弁護士サービスの必要性や、具体的なメリット、活用方法などをご説明したいと思います。

社労士向けの顧問弁護士サービスを適切に活用することは、業務の幅を広げ、また、法的な裏付けを強化してクライアントからの信頼をさらに高めることにつながります。この記事を読んでいただくことにより、その具体的なメリットを知っていただくことができます。

それでは見ていきましょう。

 

「弁護士 西川 暢春」からのコメント
「弁護士 西川 暢春」からのコメント

弁護士法人咲くやこの花法律事務所では、社会保険労務士の先生方に向けの顧問弁護士サービスを提供しています。顧問弁護士サービスをご検討中の社労士の先生方に対して、弁護士から無料でサービス内容のご説明を行っております。事務所にお越しいただいて実際に弁護士が会ってご説明をさせていただく方法のほか、zoomや電話でのご説明にも対応しています。咲くやこの花法律事務所の顧問弁護士サービスに関する無料相談のご案内は以下をご参照ください。

 

顧問弁護士サービスのご相談顧問弁護士サービスのご相談

 

1.社労士の先生方に「なぜ顧問弁護士サービスが必要か?」

西川の経験では、社会保険労務士の先生方からいただくご相談内容は、大きく分けて、「クライアントに関する課題」と「社労士事務所に関する課題」にわけられます。どちらの問題においても、社労士の先生方向けの顧問弁護士サービスは、問題を解決する強力な味方です。

 

1−1.クライアントに関する課題についてのご相談例

  • クライアントの就業規則の整備についてのご相談
  • 労使トラブルの予兆段階(問題社員対応・ハラスメントトラブル・メンタルヘルス不調など)における円満解決のための対応方法のご相談
  • 労使紛争についての弁護士への交渉依頼や労働審判・訴訟等についての対応依頼
  • 労使トラブル以外のクライアントの課題(従業員・役員の不正や求職サイトでの誹謗中傷のトラブル等)についての対応のご相談

 

1−2.社労士事務所に関する課題についてのご相談例

  • 事務所内の労使トラブルに関するご相談
  • クライアントからのクレームや損害賠償請求についての対応のご相談
  • クライアントの引き抜きをめぐるトラブルのご相談

 

2. 社労士の先生方が顧問弁護士サービスを利用するメリット

では、社会保険労務士の先生方が顧問弁護士サービスを利用するメリットはどのような点にあるのでしょうか?

 

2−1.専門知識の補完や多角的な検討

就業規則や労働条件通知書の整備といった、社会保険労務士の先生方の専門分野についても、社労士向けの顧問弁護士サービスの利用は有益です。顧問弁護士の意見を聴くことで多角的な検討が可能になります。また弁護士が提供する裁判例情報や弁護士の紛争対応経験も踏まえて、社労士の先生方がクライアントに対してベストな提案をすることが可能になります。

 

2−2.紛争事案や紛争の予兆がある事案についての助言

例えば、ハラスメント調査の際に必要になる事実認定については、訴訟になればどのような事実認定が予想されるかという点について、顧問弁護士の助言を得ることが有益です。また、メンタルヘルス不調者の復職をめぐる問題については、復職可否判断のための資料の収集方法や主治医に対する医療照会、産業医からの意見聴取方法、試し出勤の進め方、訴訟になった場合に予想される判断等について、顧問弁護士の助言を得ることが有益です。

さらに、問題社員対応の分野では、指導の方法や懲戒手続き、退職勧奨といった点について、顧問弁護士のサポートを受けながら対応することで、紛争を回避し、円満解決することが可能になります。そして、労働組合との団体交渉についても、顧問弁護士の立ち合いによるサポートを受けることが可能です。

 

2−3.労働審判や訴訟、労基署対応等

労働審判をや訴訟の場面でも、顧問弁護士による対応が有益です。スポットで弁護士に対応を依頼することも可能ですが、審判や訴訟になる前から相談を受けて対応してきた顧問弁護士に対応を依頼することでより一貫した適切な対応が可能です。また、労働基準監督署に対する対応を要する場面でも、顧問弁護士に対応を依頼することで、クライアントの権利を守りつつ、適切な対応が可能になります。

 

2−4.社労士事務所に関する課題の解決

事務所内の労使トラブルや、クライアントとのトラブル、クライアントの引き抜きをめぐる他の社労士とのトラブル等について、顧問弁護士にその対応を依頼することも有益です。顧問弁護士に対応を依頼し、迅速・円満な解決をすることで、社労士としての本来の業務に集中することが可能になります。

 

3.社会保険労務士の先生方にあった顧問弁護士の選び方

社労士の先生ご自身にあった適切な顧問弁護士を選ぶことが、サービス活用の鍵となります。選び方のポイントとして以下の点をあげることができます。

社会保険労務士の先生方にあった顧問弁護士の選び方

 

  • 専門性:人事労務分野に精通しているか、労使紛争の対応に精通しているか
  • 経験:社労士との協働経験があるか、社労士業務についての理解があるか
  • 相性:コミュニケーションがスムーズに取れるか、レスポンスが迅速か
  • 料金:予算に見合った料金体系か

 

「弁護士 西川 暢春」からのコメント
「弁護士 西川 暢春」からのコメント

上記のほか、近隣の事務所かどうかという地域性も考慮要素となります。社労士向けの顧問弁護士サービスの多くの部分が遠隔での対応が可能ですが、労働審判の際の出廷や団体交渉への出席、対面での問題社員対応やヒアリング等を顧問弁護士に依頼する際は、近隣の弁護士のほうが費用がかかりにくいということがいえるでしょう。

 

4.社労士の先生方による顧問弁護士サービスの活用方法

社労士の先生方による顧問弁護士サービスの活用方法

社労士の先生方による、顧問弁護士サービスの具体的な活用方法として以下の例を挙げることができます。

 

4−1.就業規則や各種労務関連書類のリーガルチェック

例えば、クライアントが就業規則を改訂する場面で、改訂案をメールやチャットで顧問弁護士に送り、意見を求めるといった活用方法です。裁判例情報にアクセスしやすい弁護士のチェックを受けることで、改訂案の法的な有効性を確認することができます。ケースによっては、顧問弁護士のほうから、改訂案の法的な有効性を確保するための修正案の提示をもらい、それを取り入れることで、改訂案をよりよいものにすることができます。

 

4−2.クライアントの紛争事案についての相談

顧問弁護士と、電話やメールでこまめに連絡をとり、社会保険労務士の先生方のクライアントがかかえる紛争案件について弁護士の法的見解を確認することで、クライアントに対するより確かなサポートが可能になります。

 

4−3.顧問弁護士による交渉・紛争解決

社会保険労務士の先生方のクライアントの紛争事案について、クライアント自身での解決が困難なときは、早期に顧問弁護士をクライアントに紹介し、顧問弁護士が代理人となって相手方との交渉にあたることで、確実・迅速な紛争解決ができます。

社労士向けの顧問弁護士サービスは、適切に活用することで社労士業務の幅を大きく広げる可能性を秘めています。また、法的な裏付けのある確かなサービスを提供することで、クライアントからの信頼をさらに高めることができます。

 

5.咲くやこの花法律事務所の社労士向け顧問弁護士サービス

咲くやこの花法律事務所の社労士向け顧問弁護士サービス

咲くやこの花法律事務所でも、社会保険労務士の先生方向けの顧問弁護士サービスを提供しています。多くの社労士の先生方にご利用いただいているのが、月額3万円(税別)の顧問契約プランです。

 

5−1.クライアントの課題と社労士事務所の課題の両方に対応

顧問契約の中で、社労士の先生方のクライアントの就業規則等の整備やクライアントの紛争案件についてのご相談はもちろん、社労士事務所の課題(クライアントとのトラブルや従業員とのトラブルなど)についてもご相談をお受けします。

 

5−2.クライアントからの直接相談は初回相談無料

顧問契約をしていただいている社労士の先生方のクライアントから、紛争案件について直接弁護士に相談したいというケースについては、初回相談を無料で対応しています。クライアントからのご相談方法は、事務所にお越しいただいてのご相談のほか、zoom等によるご相談も可能です。また、社労士の先生が同席していただくかどうかは、社労士の先生のご判断におまかせしています。

 

参考情報

※咲くやこの花法律事務所では、顧問契約をしていただいていない社労士の先生方からも、クライアントのご紹介をお受けしています。その場合のクライアントからのご相談については、初回相談料30分5000円(税別)をクライアントにご負担いただいて対応しております。

 

顧問弁護士サービスのご相談顧問弁護士サービスのご相談

 

6.まとめ

この記事では、社会保険労務士の先生方のための顧問弁護士サービスについて、その必要性や利用のメリット、社労士向けの顧問弁護士の選び方などをご説明しました。また、咲くやこの花法律事務所の社労士向け顧問弁護士サービス内容についてもご紹介しています。

社労士の先生方の顧問弁護士サービスの利用は、社会保険労務士業務において、今後より重要性を増すことが予想されます。咲くやこの花法律事務所も、社会保険労務士の先生方のお役に立てるように、常に専門知識を磨き、精進を重ねたいと思います。

 

7.【参考】咲くやこの花法律事務所の社労士の先生方向けの書籍

咲くやこの花法律事務所では、就業規則の整備や問題社員対応、労使紛争の円満解決について、多くの経験を積み、書籍も出版してきました。咲くやこの花法律事務所の弁護士が執筆した社労士の先生方向けの書籍として以下のものがあります。

 

(1)就業規則や労務関連書式についての書籍(著者:弁護士西川暢春)

就業規則やそれに関連する80の実用書式について重要な事柄を網羅的に確認することができる書籍です。就業規則と書式について、最もわかりやすく、最も詳しい書籍を目指しました。また、「就業規則が裁判所で通用しない」という問題意識について正面から応え、就業規則の新標準を示しました。

 

 

(2)テレワークの就業規則についての書籍(著書:弁護士池内康裕)

テレワーク就業規則のモデル条文をあげて、条文ごとにその意味を解説しています。また、フレックスタイム制・事業場外みなし労働時間制などのテレワークとの併用が推奨されている「柔軟な」労働時間制についても解説しています。さらに残業代トラブル、通信費等の費用負担、在宅勤務中の労災などテレワーク導入により生じやすいトラブルについて裁判例をもとに解説します。

 

 

(3)問題社員対応についての書籍(著者:弁護士西川暢春)

問題社員を解雇することの問題点を解説したうえで、話し合いにより、問題社員との合意による退職で解決すべきことを説明しています。咲くやこの花法律事務所で弁護士が実際に問題社員と話し合いをしてきた経験をもとに、問題社員の心理面も踏まえて、問題社員から退職の合意を得るためには、3つの条件を満たす必要があることを示し、合意をとりつけるまでの道筋を理論的に解説しました。

 

 

記事作成日:2024年10月22日
記事作成弁護士:西川 暢春